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2011 年度 実績報告書

電位依存性プロトンチャンネルの破骨細胞における生理的役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23890145
研究機関愛媛大学

研究代表者

佐々木 真理  愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (80435817)

キーワード膜電位 / イメージング / イオンチャネル
研究概要

骨においては電気的刺激が骨形成に重要であることがわかっているが、骨形成を担う骨芽細胞とカップリングする破骨細胞における電気的な活動の存在とその意義は全くわかっていない。そこで、申請者は、破骨細胞における膜電位の機能的意義を解明し、破骨細胞機能異常状態に起因する、骨粗鬆症の新たな治療薬開発のための基礎基盤的知見を得ることを目的に研究を行った。具体的には、破骨細胞の初代培養培養系である、骨芽細胞との共存培養のための骨芽細胞採取法を研究室内で確立した。一方、細胞膜電位制御に関わるであろう電位依存性プロトンチャネルの生理的意義については、破骨細胞と同じ血液幹細胞由来のリンパ球において、膜電位や細胞内pHに着目して、研究を行った。
また、2年目に行う予定であった膜電位イメージングについての実験系確立を前倒しで行った。本研究課題で計画している2光子励起顕微鏡を用いた膜電位計測は実績がないことから、本年度は、3つの膜電位プローブmermaid,VSFP2.3,VSFP2.4を2光子励起顕微鏡で使用する際の実験条件を検討した。その結果、mermaidに関しては、1光子励起の時よりは短波長側での励起がFRET効率がよい反面、短波長励起により予期せぬ吸収が存在することが分かった。VSFP2.3は1光子励起ではVSFP2.4よりもFRET効率がよいが、2光子励起では、VSFP2.3ではFRETがほぼおこらないことが分かった。反面VSFP2.4はFRET効率が1光子励起よりよいことが分かった。VSFP2.4はmermaidやVSFP2.3より長波長プローブであるため、よりin vivoでの観察に向いていることから、本研究課題を遂行するにあたり、最も適したプローブはVSFP2.4であることがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

破骨細胞の培養系確立はおおむね順調に進んでいる。また2年目で計画していた内容を前倒しで完了できたことから将来的に必要なトランスジェニックマウスの樹立に早く取り掛かることが可能となった。

今後の研究の推進方策

2年目では実際に破骨細胞に膜電位プローブを導入して、生理的環境下での膜電位イメージングに取り組む。また、1年目で明らかにしたVSFP2.4が発現するマウスの作成に取り組む予定である。

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公開日: 2013-06-26  

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