終末期を在宅で過ごす呼吸器・消化器がん患者のライフタイム(余命)予測指標を開発することを目的とする。そのために,終末期呼吸器・消化器がん患者の症状や徴候を174回の訪問看護記録から縦断的に調査した。対象者は12名で全員男性,平均年齢74.8±11.5歳であり,原発部位は肺が最も多く(7名),次いで大腸(3名),胃(2名)であった。最期の3日間には対象者の80%がSpO2≦92となっており,SpO2が最期の3日間を予測しうる項目になりうる可能性が高いと考える。また,最期の7日前後において対象者の50%以上にみられた症状や徴候(例.声かけに反応しない)も予測項目になりうる可能性がある。
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