研究課題/領域番号 |
23890184
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
角野 雅春 大阪府立大学, 看護学部, 助教 (50611456)
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キーワード | ヘルスリテラシー / 慢性心不全 / 症状マネージメント |
研究概要 |
平成23年年度に実施した研究成果として、調査計画に基づき、報告する。本研究の目的は、慢性心不全患者のヘルスリテラシーの構成要素について明らかにし、症状マネージメントを中心とした「心不全患者支援プログラム」を開発することであり、研究デザインは、半構成的面接によって得られた慢性心不全を有する患者の語りから、ヘルスリテラシーの構成要素を抽出し、帰納的分析を行う因子探索型の質的研究である。半構成的面接を実施するにあたり、先行研究・文献検討の結果から、インタビューガイドを作成した。インタビューガイドは、先行研究および研究文献から、疾患・健康に関する知識及び情報を得る過程での経験、疾患・健康に関する知識及び情報の活用の経験、疾患・健康に関する療養生活上にいける意味などに関する質問内容で以下の5項目を作成した。また、基本属性質問項目に、年齢、性別、現病歴、既往歴、家族背景、職業の有無の6項目を作成した。次に、大阪府立大学倫理委員会承認の後、西日本にある300床以上の入院ベッドを有し、循環器内科外来、および入院病棟を有する総合病院の看護部門総括者に研究協力の依頼をした。研究協力施設の倫理委員会の承認を得た後、了解が得られた施設の看護部長、病棟管理担当者に研究の概要、研究協力依頼について説明し許可を得た。研究対象者は循環器内科外来、および入院病棟を有する総合病院に慢性心不全と診断され入院加療の後、退院するが再度、慢性心不全で入院した患者、および通院中の患者を対象にインタビューガイドを用いた半構成的面接の実施を開始している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究施設において、研究対象者となる慢性心不全患者の全体数は十分ではあるが、認知機能に問題がある対象者数が多く、研究デザインである"インタビューガイドを用いた半構成的面接"ができない場合があった。研究協力施設の医師に研究対象者の紹介得られるよう依頼した。
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今後の研究の推進方策 |
データ収集として、インタビューガイドを用いた半構成的面接を継続し、本研究におけるデータの質的飽和状態を満たせばデータ収集を終了する。予定として、研究対象者30名程度、期間は9月までに順次、実施の予定としている。上記結果を元に質的内容分析法を用いて分析した後、慢性心不全患者のヘルスリテラシーの構成要素について明らかにし、それに基づき症状マネージメントを中心とした「心不全患者支援プログラム」を開発する。
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