本研究の目的は、医療を受ける幼児に対し、親と医療者とが協働してプレパレーションを実施するための第1段階として、看護師が親の参画の仕方を判断するために、親アセスメントシートを開発することである。 先行文献よりアセスメントシートの試案を作成し、小児看護の専門家の助言を得て項目を修正し、プレパレーションを実施している看護師に使用してもらい検討した結果、①親の不安の程度、②親子の関係性、③過去の医療経験、④子どもを支援することに対する親の考え、⑤医療者との協働に関する親の考え、の5因子40項目とした。しかし、信頼性・妥当性を検討した結果、妥当性に問題のが残り、また、このアセスメントシートの活用の仕方にも問題が残る結果となったため、引き続き、内容や使用方法の検討が必要であると考えられた。 この親アセスメントシートの信頼性・妥当性を確保し、実際のプレパレーションの場面で利用しやすく改善すれば、看護師が親アセスメントシートを用いて親をアセスメントすることで、その親の状況を踏まえた参画の仕方を提案でき、アセスメントに基づいた参画することで親は、親役割を遂行して子どもをサポートすることができ、その結果、育児に対する自信を培い、育児力の向上に繋がる。また、親の適切なサポートを受けることができた子どもは、安心することができ、その子なりの力を発揮して医療を乗り越えることに繋がると考える。
|