平成24年度は、前年度行った文献検討をもとに、対象者のコーピングにも着目したインタビューガイドを作成し、24歳~39歳までの女性若年がんサバイバー8名にボディーイメージの変調に関するインタビューを実施した。全ての対象者が乳房切除、皮膚障害、嘔気や嘔吐、脱毛など、事前に医療者やインターネットなどで情報を得ていた身体の変化に対して高い準備性で治療に望んでいること、また治療と副作用の関係性や経過を予測しながら回復の希望をもつことで、自己のイメージを修正していることが明らかになった。【予測できなかった副作用】【予想以上の苦痛】など、予測困難だったことにボディーイメージの変調を感じていたが、例えば飲み込めないほど唾液が増える、食事量は減っているが体重が増える、また性交時に強い痛みがある等の症状に対しても、医療者やパートナー、友人に相談しながら変化したボディーイメージに向き合い、自分の中で折り合いをつけながら対処していた。今回の結果から、若い世代のがんサバイバーは、ボディーイメージの変調を感じても、社会や家族とともに在り、役割を継続する中で対処力を高めていることが考えられた。そして周囲との関わりの中で自分のボディーイメージを修正し、今の自分自身を肯定的に捉える力を培っていることが考えられた。看護介入には患者のもっている力も含めたアセスメントが必要であり、今後は、若年がんサバイバーのボディーイメージ変調のアセスメントツールを完成させ、介入内容を具体的にしていく。本研究の結果の一部は平成26年2月の学会で発表予定である。
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