本研究はフローサイトメトリーを用いて細胞1個1個のmicro RNA(miRNA)発現を解析し、さらにmiRNAを指標に細胞分離し、遺伝子発現解析を可能にする新規の細胞検出法の確立を目的とする。 細胞1個1個のmiRNAの検出法として、LNA技術を用いたIn-tube In situ hybridization法を採用した。LNAとはLocked Nucleic Acidの略で、リボ核酸の2'位の酸素原子と4'位の炭素原子が架橋した2つの環状を持つ核酸である。オリゴ配列にLNAを導入することにより、二本鎖の安定性が上がりTm値が上昇し、その結果、高い特異性と再現性を実現できるため発現プロファイリング、発現量の低いRNAの解析などに応用できる。細胞株のmiRNA発現解析の結果を基に標的のmiRNAに対して、LNAオリゴプローブを作成し、Northern blottingなどでプローブの感度・特異度を含めた精度を評価し、条件検討した。今後はこのプローブを用いてIn-tube In situ hybridization法によりフローサイトメトリーで細胞解析していく予定である。
|