本研究では、「病院」という場を前提とした近代的人間観を見直し、在宅という場の多様性・複雑性をも視野に入れた「ナラティブモデル」の人間観を採用し、在宅ケア支援を総体的に捉えるために、関係論(状況論)的分析を試みた。その結果、以下の4点について成果を得た。(1)在宅医療をめぐる問題点の再整理(2)当事者・利用者が求めている在宅医療のあり方について「療養の場」としての在宅というキーワードからの再検討(3)2つのフィールドワークから、医療者・ヘルパーなどの関係性に注目した考察(4)在宅ケア支援モデルの提案。
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