変形性関節症への水溶性フラーレンによる新規治療法の開発を目的として研究をスタートした。HIG-82細胞に対し、培養液中に水溶性フラーレンを添加し反応を見たところ、高濃度域での細胞増殖の抑制傾向が見られたが有意ではなかった。培養上清中の炎症性サイトカインをELISAにて測定したところ、変化は見られなかった。培養液中にサイトカインが累積しており、炎症性の滑膜細胞のみでの抗炎症効果の確認に追試が必要な結果であった。今後、正常滑膜細胞と炎症性滑膜細胞の比較、正常細胞へのメカニカルストレス等による炎症を惹起させての抗炎症効果を研究していく予定である。
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