• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

郷土の身近な現象を偏光3Dと組立自在の粒子模型で微視的に考えさせる実証授業の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23935002
研究機関滋賀大学

研究代表者

澤田 一彦  滋賀大学, 教育学部附属中学校, 教諭

キーワード3D / 分子模型 / 科学的思考力
研究概要

3D映像や組み立て自在の粒子模型を活用し,いかにすれば科学的思考力を高めさせることができるのかを実践で明らかにし,その有効性を検証することを研究の目的とした。
3Dは,映像に現実味を持たせることに長けている。3Dによる資料提示は,一度に多くの生徒に注目させる必要があり,以下の点で偏光方式が適していた。
●偏光による3Dは,アナグリフ方式と異なり,生徒の色盲・色弱に配慮する必要がない。
●偏光による3Dは,片眼の生徒には2Dとなり,新たな差別を生まない。
●コンテンツの投影・作成は,安価,簡単に導入できる。
自作のマジックテープによる組立て自在な発泡スチロール球は,友だちと考えを交流ながら体験的に理解させることに長けている。従来のものと比較して,次のような利点があった。
●みんなからよく見えることは,討論に適している。
●価数にあたるマジックテープで組立てることにより,実在の物質を生徒が容易に作成できる。
これらの教材を単発的に使用せず,次の点に留意して授業を設計し,関心・意欲を喚起する学びの誘い,生徒の考えを揺さぶる言葉がけ,驚きのある体験のしかけ,明らかにしたことを確かにする場面を構成した。
●生徒の持っている知識,概念,イメージの誤謬,半わかりを明らかにして,生徒の科学的思考を高める。
●予想や考察をモデルや文章でかかせて,生徒の科学的思考を高める。
●的確な指示,考える観点を絞らせるような具体的な発問をして,生徒の科学的思考を高める。
●生徒が考えを交流したり,練りあう場を設けたりして,生徒の科学的思考を高める。
●学習内容を焦点化して,授業のねらいを明確にして,生徒の科学的思考を高める。
成果と課題をまとめるにあたって,授業者による観察と質問紙調査を行った結果,図や文章では表現しづらい粒子概念の定着が図られ,発展的な内容に関して好奇心を満足させている生徒の変容が明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 偏光方式3D映像と組み立て自在の粒子模型で微視的に考えさせる授業2012

    • 著者名/発表者名
      澤田一彦
    • 雑誌名

      滋賀大学教育学部附属中学校研究紀要<ISSN1880-9456>

      巻: 第54集(印刷中)

  • [雑誌論文] 科学的な思考力を高める理科学習2012

    • 著者名/発表者名
      澤田一彦
    • 雑誌名

      滋賀県中学校教育研究会理科部平成23年度研究のまとめ

      巻: Vol.31 ページ: 58-63

  • [学会発表] 3Dおよびワイヤレスメモリーカードを活用した新しい理科教育2011

    • 著者名/発表者名
      澤田一彦
    • 学会等名
      日本理科教育学会近畿支部大会
    • 発表場所
      滋賀大学教育学部附属中学校
    • 年月日
      2011-11-26

URL: 

公開日: 2013-06-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi