研究課題
基盤研究(A)
文理融合的な分析方法により、稲作の拡大過程から北日本の水稲農耕文化の地域的独自性を解明する。「北の文化」と「中の文化」の接触域である「ボカシ」の地域の実態解明により、列島史のなかで北日本を再評価する。具体的には津軽平野低地部の弥生遺跡群の発掘調査、新たな農耕集落の探求、北日本定着の稲品種・栽培環境の検討などを行う。
本研究は、津軽平野周辺において、水稲農耕の拡大期の稲作空間の把握、利用期間と生産量、水田造成技術の発達を検討する研究であり、列島史における稲作の普及という重要なテーマに迫るものである。本研究の成果は北日本全体に及ぼすことが可能であるだけでなく、東北アジアの農耕化の解釈に対しても重要な貢献をなすものである。