研究課題
基盤研究(A)
本研究は、環境の制約の大きいアンデス地域において、食料生産を安定させるための資源の複合的利用がどのように発達したのか、という大きな問いの下に、高地のリャマ飼育と暖地のトウモロコシ栽培を組み合わせる生業が、いつ、どのように発生し、展開したのかを、遺跡の発掘調査と理化学的な方法を駆使して明らかにしようとする研究である。
多様な理化学的分析を行い、考古学調査との協働によって、先史アンデス集団の生業形態と社会ネットワークの広域化を明らかにしようとする点で創造性が認められる。アンデス文明における地域集団間の組織化と統合を示すことにより、文明の形成と発展の過程を明らかにすることが期待できる。