研究課題
基盤研究(A)
本研究は、意欲の生成や自発的行動の発現に関わる脳内過程を、前頭葉皮質と扁桃体・側坐核を結ぶ神経ネットワークの動態に基づいて実証的に明らかにすることを目的とする。ニホンザルを被検体とし、皮質表面電位と脳深部局所電場電位の多点同時広域記録や、反復経頭蓋磁気刺激、および化学遺伝学による神経活動の操作を行う。
研究計画は緻密かつ具体的な実験手続きを基盤としており、学術的意義を高く評価できる。3種類の神経科学的実験によって、課題遂行意欲に関わる脳内メカニズムの解明を目指し、さらには、化学遺伝学による神経活動の操作も研究計画に組み込まれている。情動機能や実行機能などに関する実証研究の蓄積があり、実験を遂行する体制が確立されているため、新たな成果を期待できる。