研究課題
基盤研究(A)
レーザー照射下での物質の構造変化や化学反応の進行を、原子レベルでその場観察する透過電子顕微鏡の開発とその応用研究に関する研究である。高エネルギー分解能電子エネルギー損失分光を用いた分子振動測定も組み合わせて、光誘起による化学反応過程を構造学的視点と分光学的視点の両方から議論し、メカニズム解明を目指す。
光誘起反応のメカニズムは複雑であり理解が困難であった。応募者は独自にレーザー照射下での原子分解能イメージングと電子分光による分子振動測定に取り組んでおり、最近技術的工夫により原子レベルの空間分解能が得られることを見いだした。反応中の触媒や生体分子の挙動を原子レベルで追跡する本研究は高い学術的独自性と創造性を有する。実現すれば各研究分野への波及効果が大きい。