研究課題
基盤研究(A)
アーバスキュラー菌根菌(AM菌)と植物との共生を支えていると考えられている未同定のKAI2リガンド(KL)に焦点をあて、ミヤコグサからKLを単離同定し、その菌根共生制御機構を解明するとともに、応用展開も視野に入れて、穀類など主要作物のKLを同定し、KLおよびそのアナログの合成法を確立して、菌根共生活性化剤としての実用化を目指す研究である。
KLの発端は植物が燃焼した際に生成される非天然物であるカリキンであるが、植物に内生する真のKLはいまだ同定されていない。世界中の研究者が10年以上にわたって探しても同定するには至っていないKLを単離同定することの学術的意義は極めて大きく、KL候補画分をすでに得ている本研究によって、KL探索の壁がブレークスルーされれば、新たな農作物栽培体系の形成に大きく貢献できる。