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2023 年度 実績報告書

転写後制御機構の観点からみる造血異常と治療応用

研究課題

研究課題/領域番号 23H00430
研究機関公益財団法人神戸医療産業都市推進機構

研究代表者

井上 大地  公益財団法人神戸医療産業都市推進機構, その他部局等, 研究員(副センター長・部長クラス) (80735746)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2028-03-31
キーワード白血病 / 転写後制御 / RNAメチル化 / セレノプロテイン / フェロトーシス / RNA輸送
研究実績の概要

白血病などのがんにおいて、造血幹細胞を異常たらしめる転写後レベルでの変化や歪みは解明されるべき重要な現象であるものの、特に骨髄という多分化・多細胞システムの中での制御機構は未解明な点ばかりである。RNAスプライシング、RNAメチル化、RNA輸送、RNA 3'UTR構造を介したアミノ酸リコーディングなど、転写後から翻訳に至る特定の経路に急性骨髄性白血病(AML)細胞が強く依存していることをこれまでに見出してきたが、これらの特性について、新規テクノロジーを用いて生体および分子レベルで捉えることにより、AML治療の新たな可能性を拓くことを目指す。RNAメチル化としてMETTL16、RNA輸送としてRAE1、アミノ酸リコーディングとしてセレノシステインtRNAに着眼した。これら3つについて造血細胞特異的な条件的ノックアウトマウスを作成し、それぞれが白血病細胞の生存において不可欠であることを生体レベルで確認した。さらに、正常造血幹細胞への影響も詳細に評価し、次年度に向けた基礎的データの集積を行なった。とくに、セレノプロテイン合成破綻モデルでは、細胞系列ごとの挙動の違いやフェロトーシス感受性について、全く新しい知見を得ることができ、論文投稿を予定している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

マウスモデルの開発、正常造血、腫瘍性造血への評価、解析手法の整備、シーケンス解析のフロー確立など順調に推移している。1件は論文投稿中であり、次年度中の発表が期待される。

今後の研究の推進方策

(i) 白血病たらしめる転写後制御機構をRNAワイドに評価
(ii) 白血病細胞での抗酸化プロテインヒエラルキーの解析
(iii) 骨髄微小環境が造血幹細胞の転写後制御機構に果たす役割の解明
(iv) 転写後制御異常を利用した治療応用

について、当初の計画通り進めていく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] Unraveling the Mechanisms of Aberrant Post-Transcriptional Regulation in Cancer: Implications for Therapeutic Strategies2023

    • 著者名/発表者名
      Daichi Inoue
    • 学会等名
      第82回日本癌学会学術総会The JCA-Mauvernay Awards Session
    • 招待講演

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公開日: 2024-12-25  

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