本研究では、工作物の温度を可視化することで火傷が起こる問題を解決するものであり、工作物の温度を作業者がはっきり視認できるシステムを開発することである。また、切削において工作物上面、側面の温度分布ならびに切削部から工作物全体への伝熱が構造的にどのように起こっているかが解っていない問題も解決するものである。この課題の遂行は工作物温度分布が視認できるようになることで工作物温度に対する理解が早まるだけでなく、短時間の安全教育でも火傷防止に対する理解度を高めることが出来る点に教育的意義がある。また、安全教育時間を十分に確保できないがために起こっている怪我増加の問題を解決できる 点に社会的意義がある。本研究で開発した機械工作実習における火傷を無くすシステム用いて、工作物の温度を可視化を行い火傷が起こる問題を解決し、短時間での安全教育で火傷防止に対する理解度を高めることが出来た。 測定に使用した材料は鋳鉄、炭素鋼、アルミ、真鍮の4種類でまず初めに多点での温度変化を熱電対とデータロガーを使用し測定を行った。実験で得られた結果としては各材料での最高温度や各点での温度変化・伝熱の違いが結果として得ることが出来た。その他には加工中の画像をサーモグラフィで映すことで工作物の温度変化や切屑の状態など映像として確認することで作業者の興味・理解度を補助することが出来た。 今回のシステムを実際の実習に試した結果、現在まで火傷をした作業者はいない。今後も使用を続け検証を行い、画面の見やすさや配置などの向上を目指いしていく。
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