研究課題
奨励研究
児童に適切なエビデンス選択能力を育成できる指導力をもった教師を育成するための教員研修プログラムを開発,実施した。理科の教材研究に着目し,実験結果がばらつきやすい実験と正確な実験結果が出る実験を実際に行わせたり,主張に関連がない実験結果を提示したりし,実験結果が絶対的な答えではなく,解釈が必要なものであることを理解できるようにした。それらの理解をもとに,複数の観察・実験結果等を吟味し,科学に対する信頼性を低下させる情報を排除し,適切な証拠のみを提示して主張することを目指す理科授業に取り組ませた。
理科教育
本教員研修プログラムの成果について「単元観」「児童観」の視点で整理することで,教育現場でつくられている学習指導案の形に,本教員研修プログラムを落とし込むことができた。さらに,本教員研修プログラムを経験した教師は,理科を教える自信について向上が見られた。そのため,本教員研修プログラムは,理科を教えることに苦手意識をもつ教師に対する手立てとしても効果的であることが明らかになった。