研究課題
奨励研究
力学概念は学習後も誤ったまま保持されることが多く,概念転換を促す様々な教材が開発されてきたが,中学校段階でタブレット端末を用いた教材は少ない.本研究では,斜面及び水平面上で運動する台車に働く力を,ベクトル表示するタブレット教材を開発し,中学校第3学年「力の合成と分解」「力と運動」においてその教材を用いたときの有効性を検証した.iPadの物理センサーを用いて目的のアプリは作成できた.質問紙を用いた調査の結果,斜面上の物体に働く力の作図,運動中の物体に働く力の理解が促されることが示唆された.
理科教育
GIGAスクール構想によって一人一台タブレットの配備がなされた。「力と運動」の教材は、これまでに様々なものが開発されてきているが、本単元では記録タイマーの実験が行われることが多く、別の教材を準備する余裕がない。本研究で開発したタブレットアプリを用いて力学概念の転換を促せるのであれば、その教育的意義は大きい。