研究成果の概要 |
医療用直線加速器の第三者評価法を3次元的に行う手法の確立を目的とし, ゲル線量計の作製再現性, 線量読み出しのためのMRI撮像におけるDose-R2値特性曲線への影響, 持ち運びによる温度変化の影響を検討した. 今回の検討において, MRI撮像時のTRは3000 msが適切であると判断した. また, ゲル線量計の作製毎のR2値の変動は大きく, 作製毎にDose-R2値特性曲線を作製する必要があることが明らかとなった. さらに, 車等でのゲル線量計の持ち運びによる温度変化の影響はないと考えられる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではゲル線量計を用いて第三者評価を行うために, 基礎検討として作製再現性やゲル線量計の運搬が与える影響等を検討した. 今回の検討で, ゲル線量計の作製再現性のばらつきが大きく, 作製毎にDose-R2値特性曲線を作成する必要があることが明らかになった. また, 他施設での評価を行う際の問題点に対して基礎検討を終えた. この研究が進むことによって, 線量管理の第三者評価を3次元的に行う手法が確立されれば, より精密な線量管理を行うことが可能となるとともに, 地域医療の均一化も期待される.
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