ツメガエルにおいて、欠損変異の導入はCRISPR法により既に確立されている。しかしノックインは個体の一部の細胞でしか起きず実用の域に達していなかった。このノックイン効率の低さは、CRISPR反応に染色体が感受性を示す時期が受精直後に限られるためであり、発生中の胚に反応液を注入する従来法では改善できない。本研究では、外来遺伝子を含むCRISPR反応液と精子核を同時に未受精卵に注入をすることによってノックイン効率を大きく向上させることに成功した。ツメガエルはヒトの疾患関連遺伝子の79%以上を持つが、本研究の成果により、ツメガエルを用いた遺伝病研究が更に発展すると期待される。
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