本研究は、植物由来ナノ粒子を用いた新規神経膠腫治療薬の開発を目指して検討を行った。先ず、薬用植物及び野菜、果実から50種類のELNsを抽出し、2種類のヒトグリオーマ由来細胞(U251、U87)に対する細胞増殖抑制作用を評価した。その結果、ニラ(Allium tuberosumの地上部)及び、蒼朮(Atractylodes lanceaの根茎)由来のナノ粒子に強力な細胞増殖抑制活性があることを見出した。さらに、ナノ粒子中に含まれる成分の分析も行い、ナノ粒子中に複数のmiRNA及び植物二次代謝産物が含まれることが分かった。
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