ラモトリギンによる重篤皮膚障害は、薬物代謝に影響するUDP-グルクロン酸転移酵素(UGT)阻害作用を示すバルプロ酸ナトリウム併用でリスクが高い。しかし、UGT阻害作用を示す薬剤は睡眠薬など多数存在するが、ラモトリギンへの影響は不明である。そこで、大規模副作用症例報告データベースで、ラモトリギンとの併用で皮膚障害報告数を上昇させる薬剤を探索した結果、フルニトラゼパムが抽出された。多施設共同後方視的研究の結果、フルニトラゼパム併用群で有意な皮膚障害頻度の上昇を認めた。さらに、前向き臨床研究の結果、フルニトラゼパム併用群ではラモトリギンの血中濃度が上昇しており、薬物動態へ影響することが示唆された。
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