母集団薬物動態解析の結果、VCRクリアランスの共変量としてCYP3A5*3/*3が抽出された。最終モデルの母集団薬物動態モデルの母集団薬物動態パラメータは1000回のブートストラップ解析により得られた中央値と近似しており、構築したモデルの頑健性が示された。本結果により、CYP3A5*3/*3患者ではVCRの体内曝露量が増加するため、VCRの投与量を減量する必要性が示唆された。本研究結果は、VCRにおける用量依存的な副作用である末梢神経障害を回避しつつ、最大投与量を維持するための個別化投与設計に資すると考えられる。
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