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2023 年度 実績報告書

敗血症における病態の異質性の同定と個別化医療の実現

研究課題

研究課題/領域番号 23H05350
研究機関(財)冲中記念成人病研究所

研究代表者

大沢 樹輝  (財)冲中記念成人病研究所, その他部局等, 研究者、医師

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2024-03-31
キーワード敗血症 / エンドトキシン吸着療法 / 個別化医療
研究実績の概要

本研究の目的は、敗血症において治療効果が期待されつつも適応が厳密に定まっていない治療に焦点を当て、各治療の効果が高いと思われる病態を同定することにより、敗血症に対する個別化医療戦略を確立することであった。そして、エンドトキシン吸着療法(polymyxin B hemadsorption: PMX-HA)に焦点を当て、同治療が敗血症患者全体に対しては必ずしも死亡率改善効果が期待できないが、一部の顕著な凝固異常を来した患者もしくは高乳酸血症を来した患者に対しては高い治療効果が期待できることを明らかとした。本研究は集中治療領域のトップジャーナルの一つであるCritical Care誌に掲載された。今後の前向き介入試験における追試にて外的妥当性の検証が行われることが期待される。本研究で得られた知見は、敗血症患者に対するエンドトキシン吸着療法を活用した個別化医療を推進を行う上で重要な一歩となる。そして同様の研究の枠組みを通して多くの治療法の最適化を試みることで、あらゆる病態生理を背景に持つ敗血症患者全体の生存率向上に繋げられる可能性があると考えている。今後の展望としては、本研究の枠組みを広く救急・集中治療分野全体へ広め、自身としても他の治療法の最適化のための研究を継続すると共に、急性期領域を超えて治療効果が期待されつつも適応が厳密に定まっていないあらゆる治療戦略の最適化を通した医療全体の質の向上に寄与していく予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Targeted therapy using polymyxin B hemadsorption in patients with sepsis: a post-hoc analysis of the JSEPTIC-DIC study and the EUPHRATES trial.2023

    • 著者名/発表者名
      Osawa I, Goto T, Kudo D, Hayakawa M, Yamakawa K, Kushimoto S, Foster DM, Kellum JA, Doi K.
    • 雑誌名

      Critical Care

      巻: 27 ページ: 235

    • DOI

      10.1186/s13054-023-04533-3

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 大沢樹輝2024

    • 著者名/発表者名
      敗血症に対するエンドトキシン吸着療法の適応の検討:JSEPTIC-DIC試験とEUPHRATES試験の二次解析(日本集中治療医学会論文賞受賞講演)
    • 学会等名
      第51回日本集中治療医学会・学術集会
    • 招待講演
  • [学会発表] 大沢樹輝、John A Kellum、土井研人2023

    • 著者名/発表者名
      敗血症に対するエンドトキシン吸着療法の適応の検討:JSEPTIC-DIC試験とEUPHRATES試験の二次解析
    • 学会等名
      第37回日本Shock学会学術総会

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公開日: 2024-12-25  

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