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2023 年度 実績報告書

エピテーゼの新規接着法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 23H05359
研究機関北海道大学

研究代表者

若林 侑輝  北海道大学, 大学病院, 歯科技工士 (90992743)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2024-03-31
キーワードエピテーゼ / 接着 / フィルムドレッシング
研究実績の概要

エピテーゼの欠損部ヘの維持については,簡易的な方法である医療用接着剤が主に用いられる.しかし発汗や皮脂による肌の湿度変化,筋肉や関節などの動きが原因でエピテーゼが部分的に剥がれてしまう事例が多く見受けられ,患者の満足を得ることができない.また医療用テープで補強する場合には審美的に問題となる.本研究の目的は汗や動きに耐えられ,なおかつ審美性の良いエピテーゼの新規接着法を構築することである.
シリコーン製の試料体を製作し,被験者自身で試料体の貼り付けを行った.片側の頬に医療用接着剤のみで固定し,反対の頬は医療用接着剤とフィルムドレッシングを併用して固定した.起床して試料体を接着し,入浴後までの接着状況や使用感,審美性に関してアンケート調査を行った.
アンケートの結果,医療用接着剤のみよりもフィルムドレッシングと併用した試料体の方が剥がれにくく,審美性に関してもフィルムドレッシングと併用の方が目立ちにくいという結果となった.フィルムドレッシングとの併用は医療用接着剤のみで固定するよりも手間は増えるが,試料体の辺縁が保護されることにより外部刺激に対して剥がれにくくなったと思われる.また発汗や筋肉の動きで医療用接着剤の一部が剥がれた場合にも,フィルムドレッシングの維持力により長時間維持できたと考えられる.審美性を改善できた理由としては,フィルムドレッシングに施されている表面性状により試料体が目立たなくなり,さらに上からメイクをすることが可能であったためと考えられる.
よって,従来のエピテーゼの接着方法では剥がれやすさが問題であったが,医療用接着剤とフィルムドレッシングを併用する方法は汗や動きに強く,かつ審美性に優れた接着方法であることが示された.これにより,顔面欠損患者のエピテーゼ治療で接着困難な部位への適応範囲が広がり,エピテーゼを使用している患者のQOL向上に寄与できると思われる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] エピテーゼの新規接着法の検討2023

    • 著者名/発表者名
      若林侑輝,川村碧,道田共博,西川圭吾,上田康夫,横山敦郎
    • 学会等名
      日本口腔顎顔面技工学会

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公開日: 2024-12-25  

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