研究課題/領域番号 |
23H05410
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研究種目 |
特別推進研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
東原 和成 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (00280925)
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研究分担者 |
皆川 泰代 慶應義塾大学, 文学部(日吉), 教授 (90521732)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究の概要 |
分析化学、分子生物学、生理学、心理学などの領域横断的な手法を用いて「ヒトにフェロモンはあるか」という問いに答えようとする計画である。母子間、男女間に着目して、乳児と女性に由来する体臭成分から、愛着、絆、心地よさ、安寧など、ポジティブな生理的・心理的効果のある物質を同定する。さらに、その物質の受容体も同定し、受容体を発現する細胞からどのような神経回路で情報が脳に伝わるのか、脳の中でどのように情報処理されるのかを明らかにする。
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学術的意義、期待される成果 |
応募者は嗅覚研究において国内外で高い評価を得ており、霊長類を含む動物で匂いやフェロモンなどの嗅覚シグナルを同定した実績を持つ。ヒトにおける嗅覚コミュニケーションの役割はいまだ十分に明らかにされていないところであるが、応募者のこれまでのマウス等での研究実績をヒトに展開し、本研究で新たな嗅覚シグナル物質を同定しようとしている点は極めて挑戦的である。ヒトを対象にした研究ゆえの困難さも予想されるが、乳児由来の体臭や排卵期女性由来の体臭などについて、独自性の高い研究準備が進められている。成功した場合、学術的・社会的に波及効果の大きい重要な発見となることが期待される。
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