研究課題
基盤研究(S)
後期宇宙の構造形成の成長度合いを特徴づける物理パラメータS8の観測値は測定の方法により異なり、宇宙の標準模型の綻びの可能性を示唆している。本研究では重力レンズ効果により求めるS8の精度を向上させるため、すばる望遠鏡主焦点カメラで捉えた銀河の測光的赤方偏移を精密に測定する解析ソフトウェア・較正システムを開発する。
すばる望遠鏡のPFSと高精度較正システムを導入することで、S8の観測精度を向上させ、S8不一致問題を解明することが可能となる。この解明は宇宙の標準理論の妥当性の検証につながるとともに、新しい基礎物理課程の発見につながる可能性がある。また、様々な天文観測分野に役立つ観測データの創出も期待される。