研究課題
基盤研究(S)
本研究では、境界潤滑の学理の確立と、それを基盤とした境界潤滑による超低摩擦技術の設計指針確立を目標とする。そのために、中性子線を用いた計測手法をトライボロジー研究に応用し、従来の手法では得ることが困難であった境界潤滑膜の形態的、物理的情報を取得するとともに、分子シミュレーションも併用して境界潤滑機構を明らかにする。
超低摩擦技術の探求は、機械システムの更なる高効率化と環境負荷軽減の実現に不可欠であり、持続可能な社会の発展に資するものとして社会的な波及効果も大きい。また、中性子線を用いた先進的計測手法を用いて境界潤滑過程を計測し得られる知見は、境界潤滑膜の構造、物性を明らかにするために効果的であり、境界潤滑の学理確立に大きく寄与するものと期待される。