研究課題
基盤研究(S)
本研究は、身近で重要な触媒・吸着材料であるゼオライトに着目し、その結晶成長機構から問い直して物質精密設計・プロセス指針の確立を目指す取組である。ゼオライト合成に関する豊富な知見を持つ研究代表者を中心として、その場測定による高精度の最先端解析や、データサイエンスを含む計算科学を実施する研究チーム体制により、新学理の創出、さらには産業応用展開までを目指す。
近年、ゼオライトの合成技術はますます進歩しており、原子レベルでの活性点・ヘテロ構造制御が求められている。これらの制御をこれまで当該研究分野で培われた経験知に基づき、研究が進められている現状を打破するため、未解明であった結晶化機構を分子レベルでの核生成現象から解明する研究であり、意欲的で学術的意義は大きい。その知見を基に、ヘテロ原子の精密位置制御を含む新概念でのゼオライト合成法を創出することは、既に社会で流通し使用されている材料に対して革新をもたらすことが期待される。