研究課題
基盤研究(S)
本研究は、リン酸アニオン骨格DNAと電荷を持たないアミド骨格ペプチド核酸を融合したキメラ人工核酸を用いて、感染症や疾患の病因となるRNAを触媒的に切断する機能を持つ治療薬を開発することを目的としている。
応募者らが独自に開発したキメラ人工核酸を活用して、RNA切断酵素(RNaseH)との相互作用や複合体の構造に加え、標的RNAの位置選択切断メカニズムを解明することが期待される。このことにより、触媒的にRNAを高効率に切断するための学理が構築される点で学術的意義が高い。更にこれに基づき、新型コロナウイルス感染症等の感染症のみならず、難治性癌や遺伝性疾患に対する治療薬の開発へと展開することで、社会的要請に応え得る新たな治療戦略の創成が期待される。