今後の研究の推進方策 |
引き続き,当初予定していたヘルムホルツとボルツマンの力学論を検討する.とくに19世紀末の状況に焦点を当て,ヘルムホルツについては『理論物理学講義』全4巻(Vorlesungen ueber theoretische Physik, Leipzig: Barth, 1897-1907)や『講演と演説』全2巻所収の哲学的論考,ボルツマンについては『力学原理講義』(Vorlesungen ueber die Principien der Mechanik, Leipzig: Barth, 1897-1920),『通俗著作集』(Populaere Schriften, Leipzig: Barth, 1905)所収の諸論考の読解を進める.また,今年度は論文投稿には到らなかったボルツマンの「古典力学」概念に関する結果とフォスの力学論に関する結果を論文化する.後者については,日本科学史学会(5月)および欧州科学史学会(9月)で発表し,コメントを受けた上でその作業を進める.
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