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2023 年度 実施状況報告書

近世怪異文芸を中核とした通俗思想の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K00332
研究機関香川高等専門学校

研究代表者

門脇 大  香川高等専門学校, 一般教育科(高松キャンパス), 講師 (30634133)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
キーワード近世 / 怪談 / 鈴木正三 / 因果物語 / 奇異雑談集 / 勧化本 / 石門心学 / 通俗教訓
研究実績の概要

2023年度は本研究の初年度であり、おもに研究環境の整備を含めた基礎研究を行った。
本研究の主目的は、「近世怪異文芸に通底する宗教・思想の内実を多角的に検証することにより、文芸作品が内包する諸要素と相互作用の様相、および通俗的な近世文化史の実態その展開の様相を究明する」であり、「1)近世初期怪談の発生と展開、2)鈴木正三を中心とした近世初期曹洞宗・浄土宗の説話環境、3)勧化本・石門心学資料を中心とした通俗教訓書と文芸作品との影響関係」という3テーマの解明を目標としている。この3テーマに関して、以下の調査・基礎研究を行った。
1)近世初期怪談の発生と展開:先行研究・関連作品の収集・整理を行った。特に、以前から研究を進めている『奇異雑談集』『因果物語』に関する資料調査・現地調査を行った。また、井原西鶴作品のうち、説話関連に関する調査を行った。今年度は、「『奇異雑談集』研究会」「怪談文芸研究会」(代表・堤邦彦)において発表を行っており、その成果を公開する準備を進めている。
2)鈴木正三を中心とした近世初期曹洞宗・浄土宗の説話環境:先行研究の収集・整理を行うとともに、関連する寺院への資料調査を行った。これらの調査を通して、新たに関連する資料の所在地などが判明したため、継続して調査を行う予定である。
3)勧化本・石門心学資料を中心とした通俗教訓書と文芸作品との影響関係:先行研究・関連作品の収集・整理を行った。また、自身の過去の研究を再検討し、論文として発表する準備を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究の初年度ということもあり、関連資料の収集・整理という基礎研究に終始し、研究成果の公開にいたっていない。現職の所在地・環境等により研究時間・環境の制約が大きかったことが影響していると考えられる。また、2024年度に研究代表者が異動することも影響している。
上記の状況ではあるが、本年度の基礎研究を通して新たな研究対象の可能性を見出すことできた。また、異動によって研究環境はより良いものとなった。次年度以降の研究は、より充実するものと考えられる。
上記の状況から、本研究がやや遅れていると評価できる。

今後の研究の推進方策

当初の研究計画に従って研究を進める。また、研究を進めることで新たに判明した資料もある。本研究をより充実させるものと考えられるため、調査を行って成果を公開する予定である。
当初の予定からは研究成果の公開が遅れているため、順次発表する予定である。

次年度使用額が生じた理由

現職の所在地・環境等を鑑みた際、当初予定していた資料収集・現地調査を行うことが困難であったために次年度使用額が生じた。
なお、2024年度に異動が決定したことに伴い、上記の状況は改善されると考えられる。

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公開日: 2024-12-25  

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