研究課題/領域番号 |
23K00367
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研究機関 | 山梨英和大学 |
研究代表者 |
杉村 篤志 山梨英和大学, 人間文化学部, 講師 (70846667)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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キーワード | マーク・トウェイン / 先住民表象 / ジェンダー表象 / 批評史 / ホモソーシャリティ / ドメスティック・バイオレンス / インディアンごっこ |
研究実績の概要 |
Mark Twain Studies誌(No. 6)に論文"Mark Twain 'Playing Indian': An Overview of His Appropriated Rhetoric of Victimization and Vengeance"を発表した。自己犠牲と復讐のジェンダー化された自伝的主題に焦点をあて、The Adventures of Tom Sawyer(1876)等の中後期テクスト群を、テクスチュアルな「インディアンごっこ」を通した文化的搾取と自伝的開示の相補的空間として再把握した。議論の過程では、「インディアン化」されたドメスティック・バイオレンスの主題が小説Tom Sawyerのなかに反映されている可能性を吟味した。また、『マーク・トウェイン 研究と批評』22号にて論文「南北の境界線、境界線上の南部-マーク・トウェインとオリヴィア・ラングドンのテクスト生成的対話-Following the Equator草稿の自伝的測深」を発表した。同稿ではEquatorテクスト生成過程において、残余的南部白人としてのトウェインのアイデンティティ不安と人種問題・ジェンダー問題が複雑に交錯する様相を明らかにした。あわせて、1890年代のトウェイン書簡に見いだされるホモソーシャルな欲望が、20世紀前半の有力な男性批評家・伝記作家らによって継承・拡大視され、ラングドンの過小評価に繋がってきた歴史的経緯を再文脈化した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
Mark Twain Studies(No. 6)および『マーク・トウェイン 研究と批評』22号での論文発表を通して、国内外の同分野・関連分野研究者から多くの有益なフィードバックを得ることができた。研究遂行にあたっては、カリフォルニア大バークレー校Mark Twain Papers & Projectおよび同アーカイヴ編集者Benjamin Griffin氏から、草稿資料の細部や収集・編纂状況の確認等、貴重な支援を得た。
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今後の研究の推進方策 |
継続して関連調査を行いながら、国際学会での研究報告を論文化していきたい。また、日米比較文学・文化論的視点からもトウェイン作品を再吟味したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
Apple iPad Pro、周辺機器等の購入に際して学内事務の取扱が年度内に完了せず、次年度使用額となりました。
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