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2023 年度 実施状況報告書

キナウル語の現地調査: 複文の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K00483
研究機関愛知県立大学

研究代表者

高橋 慶治  愛知県立大学, 外国語学部, 教授 (20252405)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
キーワードチベット・ビルマ諸語 / 西ヒマラヤ諸語 / キナウル語 / 現地調査 / 複文 / 条件文
研究実績の概要

本研究では、キナウル語の構文研究を単純なものから進展させるために複文構造を扱う。とくに、条件節、連体修飾節(いわゆる関係節)、時や原因理由を表す副詞節の例を集め、その構造や意味を明らかにする。また、「思う」や「言う」という補文を目的語として取る動詞が構成する複文を扱う。
2023年度には条件文について資料を収集した。キナウル語の条件節は比較的単純である。基本的には、単純な仮定を表す場合と反実仮想を表す場合の2種類である。日本語では「~れば」「~たら」などさまざまな条件節があり、その違いについて多くの研究が提出されているが、一般的に条件節は形式的に日本語ほど豊富ではないので、条件や仮説の形式的側面より意味的側面を明らかにしようとする。本研究ではキナウル語にどのような形式的特徴があるか、また類型的に一般化されるかどうかを確認する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度末に現地調査を行って、キナウル語の条件文の例を収集した。条件文の分析が終了しているわけではないが、調査はおおむね順調に進んでいる。2024年度においては、この調査結果から、一定の報告を行う。また、より深く分析するために継続して条件文の資料を集める。
とくに時制が意味とどのように関わっているかの資料が十分であるとは言えないことが調査終了後に判明したため、2024年度は研究ノートのような形でまとめる。

今後の研究の推進方策

本研究の期間の2年目は、まず、上記のように条件文で残した課題に関する資料を集める。それとともに、研究計画通り連体修飾についての資料を収集し分析する。
連体修飾については少なくとも3種類の表現法があり、一般言語学的に興味深い形式がある。これらの構造上の違いが用法としてどのように異なるかを明らかにする。

次年度使用額が生じた理由

給付期間の初年度にコンピュータを購入する予定であったが、調査旅費が想定より大きくなる可能性があったので、いったん控えたため次年度使用額が生じた。実際には、2023年度は想定と大きな差がなかったが、現状では、今後、旅費が大幅に増額する可能性があるため、次年度使用額は、2024年度および2025年度の旅費でほぼ使用できると考えている。それらを見極めた上で、可能であればコンピュータを購入する。

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公開日: 2024-12-25  

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