本研究は、高等学校の学習指導要領において重要視されている、異なる言語スキルを組み合わせた活動のうち、統合型ライティングタスクの教育的効果・授業への導入方法を実証的に明らかにすることを目的としている。高校生年代の学生を対象に教育・研究ができるという高等専門学校の特徴を生かしつつ、(1)現在出版されている検定教科書にある統合型タスクの特定・分類、(2)検定教科書の各レッスン内容を生かした統合型ライティングタスクの作成・実践、(3)統合型ライティングタスク中の学生同士のフィードバック活動の発話内容分析、の3点からこのタスクの教育効果の検証を行う。 今年度は、東京都の令和4年度高等学校英語教科書採用実績を参照し、英語コミュニケーションⅠ・Ⅱの教科書で採用実績の高いものから基本レベルのもの3冊(VISTA[三省堂]、All Aboard![東京書籍]、Amity[開隆堂])、発展レベルのもの3冊(ELEMENT[啓林館]、CROWN[三省堂]、ENRICH LEARNING[東京書籍])を選定し、統合型ライティングタスクの特定を行う足がかりとした。当初の計画としては、統合型ライティングタスクの文献調査と検定教科書内の統合型ライティングタスクの特定・分類を行い学会発表を今年度行う予定であったが、妊娠に伴う体調不良と産休・育休の取得により、ほとんど研究活動を進めることができなかった。 職場復帰後に順次、上記(1)~(3)を進めていきたい。
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