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2023 年度 実施状況報告書

近世、畿内外様小藩における藩庁廻り村と大庄屋に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K00829
研究機関関西学院大学

研究代表者

志村 洋  関西学院大学, 文学部, 教授 (90272434)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード藩庁廻り村 / 家中名請地 / 大庄屋
研究実績の概要

〝城廻り大庄屋〟の日常業務を調べるために、近世後期の林田藩大庄屋の役用日記についてアルバイトの協力を得つつ翻刻を行った。翻刻が終了した役用日記の年次は、文化2年、3年、4年、5年、6年、7年、8年、文政2年、3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、天保7年、嘉永4年、5年、6年である。これらの翻刻原稿をもとに内容分析を進めている。
飛び地村文書の調査として、①林田藩士澤野家文書のなかに含まれる揖東郡吉美村(林田藩領)関係文書の内容調査と、②觜崎村(林田藩領)の石井家文書(未整理史料群)の目録取りを行った。あわせて、③紀州直川村(和歌山藩新宮領の飛び地村)の旧玉井家文書(未整理史料群)の目録取りを行った。②については、目録化した史料点数は史料群全体のごく一部(88点)であるが、觜崎村が藩領の物流拠点であったことから、今後重要な史料が発見されるだろうと考えている。③については、アルバイト学生の協力を得て、和歌山市への出張調査3回と本務校での写真撮影・目録作成を行った。その結果、仮目録レベルではあるが、7~800点の史料目録を作成することができた。
林田藩の〝城廻り大庄屋〟については現在関係史料を収集している段階のため、本格的な内容分析には至っていない。その替りとして、以前から研究を進めていた松本藩城廻り大庄屋文書を用いて、松本藩の家中名請地に関する論文「城廻り村と家中名請地」を、岩淵令治・志村洋共編『地域からみる近世社会』(吉川弘文館)にて発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究初年度は関係史料の収集とデータ化(筆耕原稿作成、目録作成)を主眼にしているため、概ね順調に進んだと考えている。

今後の研究の推進方策

引き続き、林田藩大庄屋の役用日記の翻刻作業を中心に進め、それと同時に、直川村旧玉井家文書の目録取りなどを進める予定である。觜崎村石井家文書の目録取りに関しては、文書管理者である大学図書館側の都合も考慮する必要があるため、よりよい作業の進め方を検討していきたい。今後、研究費が不足してくる可能性もあるため、そのような場合には、史料借用期限のある旧玉井家文書の目録取りを優先し、その他の大学所蔵文書の整理・調査は後回しにすることも考えている。

次年度使用額が生じた理由

年度末に史料調査のための出張を考えて一定額を残していたが、史料所蔵者と当方のスケジュールが合わず、大学の予算執行期限までに調査を実施することが不可能になったために、結果として若干額を残すこととなった。
残った分は、次年度予算に合算して調査等に用いる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 地域からみる近世社会2023

    • 著者名/発表者名
      岩淵 令治、志村 洋
    • 総ページ数
      220
    • 出版者
      吉川弘文館
    • ISBN
      9784642068871

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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