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2023 年度 実施状況報告書

マムルーク朝の軍事奴隷制度と政治体制に関する批判的研究:アヤロニズム批判を超えて

研究課題

研究課題/領域番号 23K00873
研究機関早稲田大学

研究代表者

五十嵐 大介  早稲田大学, 文学学術院, 教授 (20508907)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
キーワードマムルーク朝 / 軍事奴隷制度 / 寄進 / 家族史 / イスラーム史 / エジプト / シリア / 政治史
研究実績の概要

4月には公益財団法人東洋文庫にて外来研究員の資格を得て、同館所蔵のアラビア語史資料の閲覧・複写を行った。
6月にはブラウン大学(アメリカ)で開催された第9回国際マムルーク会議(The School of Mamluk Studies)に参加した。特に本研究課題と大きく関係するマムルーク朝の人種をテーマとしたセッションに出席し、報告者たちと意見交換を行った。
また、シカゴ大学中東文献センターでの資料調査を実施した。同センターでの調査はこれまで何度も行ってきたが、今回新たに未整理のワクフ(寄進)文書のコピーが収蔵されていることを発見し、資料の調査と複写をすることができた。今後の研究に大きく寄与する成果を得ることができた。
同時並行して、ワクフ文書を史料として、マムルーク軍人の家族関係について考察した論文「マムルークの家族:ワクフ文書の受益者規定から」を執筆、投稿した。本論文は『東洋史研究』82巻3号に掲載され、12月30日に刊行された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

シカゴ大学図書館での資料調査において、当初の想定を上回る成果が得られたため。これをもとにさらなる研究成果が得られると考えられる。

今後の研究の推進方策

シカゴ大学で収集した史資料の分析研究を進める。また、中世西アジアの軍事奴隷制度や軍事・政治史を専門とする内外の研究の分析や研究者との交流を通じて、マムルークたちの政治・社会関係を分析する上での比較の視座を得たいと考えている。

次年度使用額が生じた理由

外国に注文を出したが年度内に届かなかった資料が複数あったため。これらの資料の購入費に支出する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Rural Administration, Tax-Farming, and the mutadarriks in Egypt from the Late 14th to the Early 16th Centuries2023

    • 著者名/発表者名
      Igarashi Daisuke
    • 雑誌名

      Journal of the Economic and Social History of the Orient

      巻: 66 ページ: 628~655

    • DOI

      10.1163/15685209-12341602

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Review of Kumakura, Chusei Ejiputo no Tochiseido to Nairukangai2023

    • 著者名/発表者名
      Igarashi Daisuke
    • 雑誌名

      Al-Usur al-Wusta

      巻: 31 ページ: 244~250

    • DOI

      10.52214/uw.v31i.11651

    • 査読あり
  • [雑誌論文] マムルークの家族:ワクフ文書の受益者規定から」2023

    • 著者名/発表者名
      五十嵐大介
    • 雑誌名

      東洋史研究

      巻: 82/3 ページ: 1-32

    • 査読あり
  • [図書] 一冊でわかるエジプト史2023

    • 著者名/発表者名
      山崎世理愛、五十嵐大介
    • 総ページ数
      221
    • 出版者
      河出書房新社
    • ISBN
      978-4-309-81119-2

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公開日: 2024-12-25  

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