研究課題/領域番号 |
23K00891
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
大峰 真理 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (70323384)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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キーワード | 小アンティル諸島 / サン=クリストフ島 / グアドループ島 / マルティニク島 / 宣教師記録 / 家系史研究 |
研究実績の概要 |
本研究の初年度(2023年度、令和5年度)は、①フランス国立図書館②グアドループ県文書館③マルティニク県文書館に保管されデジタル化されてオンライン公開されている史資料を調査した。具体的には、①においては17世紀の宣教師たちが書き残した現地報告書、②と③においては公証人文書群(土地譲渡契約書、農園開設記録、夫婦財産契約書、遺産目録など)である。これらの史資料は、18世紀に拡大成長期を迎えるフランス国際商業-とりわけ環大西洋商業圏-の前史を実証的に考察・分析するために不可欠な歴史記録である。 またアンティル諸島の家系史研究協会がオンライン公開している情報を精査し、植民政策に参与した複数家系に関する史料情報を収集した。同時に、これまで日本国内では参照・紹介されていない個別研究の成果を収集した。これらは、小アンティル諸島の植民に関する歴史研究を進めるうえで重要な手がかりを与えてくれる。なぜならば、フランス王国政府が推進した植民政策において「誰が土地の管理・活用の実務を担ったのか」を具体的に解明できるからである。 加えて、共著論文執筆作業を進める中で、18世紀後半のフランス北西部諸地域の商品流通圏に関するあらたな知見を得たので、関連する史資料の収集も進めた。この作業は、本研究の最終目標の一つである「大西洋をはさんで向かい合う諸地域が形成・構築する商業圏の実態解明」に役立つものであり、本研究の可能性を押し広げることに貢献すると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度の研究計画の主眼であった小アンティル諸島地域の文書館が保管する史資料を閲覧・調査できた。一方、家系史研究を進めるための史料についてはデジタル化されていない実状があり、調査には制約があったため。
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今後の研究の推進方策 |
家系史研究について、初年度の研究状況を補う必要があるため、調査対象をフランス国立図書館および国立古文書館に保管されている帰化関連文書にひろげ、閲覧する予定である。
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