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2023 年度 実施状況報告書

博物館が所蔵する古丁銀類の科学分析を通じた石州銀の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K00963
研究機関独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館

研究代表者

鳥越 俊行  独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, その他部局等, 室長 (80416560)

研究分担者 井出 浩正  独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 室長 (20434235)
清水 健  独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 主任研究員 (80393370)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード古丁銀 / 石州銀 / 石見銀山 / 蛍光X線分析 / 博物館
研究実績の概要

2023年度は、東京国立博物館が所蔵する古丁銀類のデータ整理を行うとともに、得られた成果を8月に開催された国際会議「2023東アジア文化遺産保存国際シンポジウムin札幌」にて発表し、中国の研究者らと意見を交換した。
石州銀の生産地である島根県から、報告書作成に伴い新たに確認された古丁銀の切銀などについて調査の依頼があったため、装置を持参して現地にて分析を行いデータを蓄積した。また、他の博物館が所蔵する古銀貨の所在確認を行った。
蛍光X線分析調査では、得られた測定値に誤差が生じるが、銀の標準試料を購入することで、測定精度を高めることが可能となった。
湿度が高い環境では銀は硫化や塩化により黒色化するため、湿度を低く保つためのデシケーターを購入し、銀製品の変質を防ぐ対策を講じた。また、資料の表面観察用に実体顕微鏡を購入した。
当初予定になかった島根県出土資料を新たに調査できたことから、140年以上前に東京国立博物館所蔵となった資料の価値が明らかとなるなど一定の成果が得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

計画は予定より少し遅れているが、誤差の範囲である。当初計画では、東京国立博物館所蔵資料を2023年度に追加調査する予定であったが、次年度に繰り延べした。また、他の博物館が所蔵する資料についても、調査許諾の調整に手間取り、いくつかは次年度に繰り延べした。しかし、当初予定になかった資料を新たに調査できたことから、140年以上前に東京国立博物館所蔵となった資料の価値が明らかとなるなど一定の成果が得られている。

今後の研究の推進方策

今年度は、他の博物館が所蔵する古丁銀類や、発掘で出土した古丁銀類の調査分析に向け、博物館や教育委員会に対して調査許諾の手続きを進め、年度内に複数機関の古丁銀類を調査する予定である。また、成果を学会等で報告する予定である。

次年度使用額が生じた理由

旅費について、割安航空券の利用により予定より安くできたため、差額が生じた。
差額分については、今年度の旅費に充当する予定。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 16世紀から19世紀にかけて日本で鋳造された古銀貨の蛍光X線分析2023

    • 著者名/発表者名
      鳥越俊行、井出浩正、清水 健
    • 学会等名
      2023東アジア文化遺産保存国際シンポジウムin札幌
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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