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2023 年度 実施状況報告書

学校標本から過去の地域自然誌を復元する

研究課題

研究課題/領域番号 23K00967
研究機関ふじのくに地球環境史ミュージアム

研究代表者

早川 宗志  ふじのくに地球環境史ミュージアム, 学芸課, 准教授 (80783828)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード学校標本 / 剥製標本 / 岩石標本
研究実績の概要

明治・大正・昭和初期にかけての教育機関では博物教育が取り入れられていた。そのため、小学校・中学校・高校などには、標本販売業者から購入した各種の標本が揃えられていた。しかしながら、自然史的な視点からこれまでその学術的価値を評価される機会がほとんどなかった。本研究では、過去の生物多様性評価に対する新しい切り口として教育機関に所蔵されている学校標本がDNA解析から活用できることを明らかにする。さらに、学校標本の活用方法をマニュアル化することで授業での活用および博物学の裾野を広げる活動を実施することを目的としている。
初年度は、静岡県内の2つの高校から、剥製標本の寄贈および岩石標本の移管を実施することができた。岩石標本に関して、静岡県内の10の公立高校の所蔵セットを調査した。岩石標本の購入年や種類、箱数について解析を行った。高校地学は、理科4科目(物理・生物・化学・地学)のなかでも選択・必修化の経緯が異なる。そのため、岩石標本の特色は他の生物標本との収集・利用などの経緯の違いを反映している可能性が示唆された。また、学校標本に関する解説記事を2誌において執筆した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

静岡県内の2つの高校から、剥製標本および岩石標本の寄贈および移管の手続きを実施することができた。学校標本に関する解説記事が2誌に掲載された。

今後の研究の推進方策

まとまった校数・点数が移管・調査することができた高校に旧蔵されていた岩石標本についてその特徴を引き続き解析する。特に標本販売業者による既製品が入手できていることから、理科4科目(生物・物理・化学・地学)の中でも必修化の経緯が異なる地学標本の解析を実施する。学校標本を用いてDNA解析を実施する。

次年度使用額が生じた理由

今年度は学校標本に関する各標本庫の調査およびデータ解析を主体に実施した。その結果、DNA解析の実施が次年度にずれ込んだことから、次年度使用額としてDNA解析用の消耗品などについて使用する計画である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 学校標本:学校に標本があるのはなぜか?2023

    • 著者名/発表者名
      早川宗志・長橋綾香
    • 雑誌名

      理科教室

      巻: 66 ページ: 70-72

  • [雑誌論文] 連載・標本は語る―第4回 学校に眠る雑草標本2023

    • 著者名/発表者名
      早川宗志
    • 雑誌名

      植調

      巻: 57 ページ: 30-31

  • [学会発表] 清水東高校に所蔵されていた雑草標本2024

    • 著者名/発表者名
      早川宗志・黒沢高秀・杉野孝雄・橋越清一・岡田努・斎木健一
    • 学会等名
      第63回日本雑草学会
  • [学会発表] 静岡県立磐田南高等学校旧蔵のトキの剥製標本2023

    • 著者名/発表者名
      早川宗志・岡宮久規
    • 学会等名
      第26 回自然系調査研究機関連絡会議(NORNAC26)
  • [学会発表] 静岡県立磐田南高等学校に所蔵されていたトキ剥製2023

    • 著者名/発表者名
      岡宮久規・早川宗志
    • 学会等名
      自然史しずおか祭

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公開日: 2024-12-25  

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