研究課題/領域番号 |
23K01010
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研究機関 | 西南学院大学 |
研究代表者 |
藤川 昇悟 西南学院大学, 商学部, 教授 (50411682)
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研究分担者 |
宮町 良広 大分大学, 経済学部, 教授 (50219804)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | グローバル生産システム / 地方経済 / 自動車産業 / 世界経済の分断化 / EV |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、九州地方の自動車産業集積をフィールドとして、グローバル生産ネットワーク論を用いて地方経済の持続的な発展の可能性を検討すること、そして実証研究のツールとしてグローバル生産ネットワーク論を「進化」させることにある。。そのため、以下の4つの作業を計画している。第1に、グローバル生産ネットワーク論の最新の議論の批判的な検討である。第2に工場立地や部品貿易に関するデータベースの構築である。そして第3にインタビュー調査を通した自動車関連企業の動向把握、最後にGPN論の批判的な検討を通した、その再構築の実施を計画している。 今年度は第1と第2の作業を実施した。 第1の作業に関しては、グローバル生産ネットワーク論に関して、GPN2.0の第一人者であるHenry wai-chung Yeungの著作Theory and Explanation in Geagraphyなどをはじめ、外国語文献を中心に既存資料の収集と整理を行ったところ、同理論の発展が継続していることを確認した。 第2の作業について、地方における自動車産業の発展に関して、マークラインズ社の情報プラットフォームを利用して、九州地方に立地する部品企業に関わる情報の収集と整理を行い、九州地方における自動車関連企業のデータベース(立地、創立年・進出年、生産品目、主な納入先など)の作成を実施した。また、このデータベースを用いて基本的な地図を作成、自動車産業の地理に関する分析も実施し、九州地方の自動車産業集積が、関東や東海に続く、日本第3のクラスターとして順調に成長していることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は、グローバル生産ネットワーク論に関する既存資料の収集と整理、フィールドである九州地方における自動車関連企業のデータベース(立地、創立年・進出年、生産品目、主な納入先など)の構築を実施することができた。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に実施した作業、グローバル生産ネットワーク論に関する既存資料の収集と整理、フィールドである九州地方における自動車関連企業のデータベース(立地、創立年・進出年、生産品目、主な納入先など)の構築による研究成果を一部公表するとともに、2025年度に本格的に計画しているインタビュー調査の準備を進めたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた予備的なインタビュー調査を実施できなかったため、次年度使用額が発生した。
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