研究課題/領域番号 |
23K01454
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
宮越 龍義 法政大学, 理工学部, 教授 (60166139)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 世界的金融ネットワーク / 持続的国際化 / 理論と実証 / 測定方法と進捗状況 / 推進策 |
研究実績の概要 |
研究実施計画(i)(ii)に基づき研究を行った。(i)については、Miyakoshi,et.al.(2011,PER)をもとに、外国からの資金調達にリスクパラメータを組み込み、その大きさが期待GDPを減少させることを確認した。(ii)については、金融取引の持続的国際化の必要条件・それによる持続的国際化の定義は、金融危機が発生せずに金融取引が世界的そして量的に拡大すること、と定義した。また、その測定方法は、国際金融取引のネットワークにリスクが生じても短期間で収束できる構造になっているかを測定する。すなわち、Eigenvector Centralityの高い国でリスク収束の政策を施すことが他国での政策を施すことより好ましいことは、その定義から明らかである。しかし、そのCentralityの高い国が、政策を施せる大国(Degree Centralityの高い国)とは限らない。そこで、先ずは、両Centralityが一致するNetworkの構造は何かを理論的に明らかにして学会で報告をした(2023年度PBFEAM台湾・秋季金融学会・EAEA韓国・応用地域学会)。次に、世界が、その構造に近づいているかを明らかにした(2024年度の学会報告を予定)。他方、両Centralityに関して世界Top_10を計測して、この両方のTop_10に入っている国にリスク収束の政策を施せば、First and Second Bestを得られることを明らかにした(2024年度の学会報告を予定)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
総じて言えば、コ ロナの影響が少なくなったためと考えられる。特に、対面の学会報告を国内で2回、海外で2回報告することで、数多くのコメントを頂き、それらを次の学会報告に役立てることができた。他方で、他の研究報告を聞くことで、それを本研究にも取り入れることができ、研究の進捗に大いに役立った。
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今後の研究の推進方策 |
テーマが国際的問題であること、新しい分野の研究であること、さらに、理論および実証研究であることから、多くの研究分野と関連性をもつ。したがって、多くの国内・国際学会で報告の機会を得て、そこでのコメントさらに共同研究者を得るよう努力する。
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次年度使用額が生じた理由 |
外国でもコロナの影響は少なからず続いており、国際学会での報告と開催が限られていたことにより、学会報告旅費が十分支出できなかったためと考えられる。来年度は、今年の経験(PBFEAM台湾、EAEA韓国)から、外国でもマスクをしながら報告している者も数多くいたことから、米国やヨーロッパでもマスクをしながら報告をするつもりである。
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