研究課題/領域番号 |
23K01480
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研究機関 | 京都経済短期大学 |
研究代表者 |
高阪 勇毅 京都経済短期大学, 経営情報学科, 准教授 (60632817)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 株式市場 / 市場効率性 / 裁定関係 |
研究実績の概要 |
本研究課題は現先間の無裁定関係を利用し、日本の株式市場の効率性の変遷を明らかすることを目標としている。既存の研究では株価指数の公表値を用いて先物取引価格との無裁定関係からの乖離の大きさを計測することで裁定関係の強弱が検証されているが、本研究では日経225構成銘柄の注文データから現物バスケットの気配値を再現し、より厳密な無裁定関係と効率性を検証していく。 2023年度はデータ環境の整備と文献調査を進めてきた。本研究で利用する主なデータは、①株価指数採用銘柄の個別株ティックデータ、②指数先物の注文取引データ、③金利・配当予想等の市場データである。そのうち、データ①②をJPX総研(日本取引所グループ)から購入予定であるが、データ②は高額であるため、データ①の整備後に最適な検証期間を検討し、日数を限定して、購入および整備を進める予定である。現在はデータ①を購入し、2011年から2020年までの整備を進めている。これ以降の期間には仕様の変更が含まれるため、データ整備のプログラミングを調整する必要があった。そのため、プログラミングの調整しつつ、未整備の部分の整備を進めるとともに、データ②の整備も進める予定である。また、裁定関係に関する研究の文献調査を行うとともに、関連学会やセミナーなどに参加することで株式市場に関する知見を広げ、現在の研究動向を踏まえた成果になるように努めている。 2024年度はデータ整備を完了し、計算プログラムを完成させることが目標である。これにより、本研究の主要な結果となる高速取引環境での裁定機会の実態を明らかにできることを期待している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度はデータ環境の整備と文献調査を進める予定であった。データ整備においては、これまでの研究で作成していたプログラミングを一部流用できたものの、調整に時間を要した(2021年以降のデータについては仕様の変更があったため、現在も調整しているところである)。また、近年の株式市場の注文データの肥大化によって、事前の見込み以上の超える処理時間が必要となった。そのため、当初の見込みよりもやや遅れた進捗であると認識している。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度はすべてのデータ整備を完了させ、裁定関係を算出することが目標である。そこで、指数先物市場の注文データが一部の日に限定されているのが既知の問題である。この問題を解消させるため、代替的なデータの利用および比較方法の再検討をする必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
分析に必要なすべてのデータを初年度に購入する予定だったが、予算の制約と効果的な検証のために、期間を限定して購入することにした。その計画変更に伴い、データ期間を厳選するため、指数先物市場の注文データと金融関連指標のデータ、ノートパソコンなどの購入を次年度に持ち越している。データ期間を厳選次第、2024年度の助成金と合わせて購入に充てる予定である。
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