研究課題/領域番号 |
23K01506
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐々木 一 東京大学, 未来ビジョン研究センター, 特任准教授 (40584199)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 異種ネットワーク / イノベーションパス / イノベーションエコシステム / 科学技術バリューチェーン / 大規模言語モデル / 科学技術政策 |
研究実績の概要 |
本研究ではイノベーションシステムの中で科学知識と技術知識が相互に影響を与える様子をモデル化するための手法を提案する。引用やサイエンスリンケージのような一方向の情報では得られない、知識のサブシステム間遷移の様相を明らかにする。これにより、科学技術知のホライゾンスキャニング、我が国のイノベーションシステムの理解に資する知見を得ることを目指す。イノベーションシステムを構成する科学・技術のサブシステムの連携を構築することで総合的なイノベーションシステムのモデル化を目指す。引用関係や協働関係といった明示的な知やアクターの関係性だけでなく、意味的に類似した高い関係性を抽出することで、知の獲得手段やアクター関係性の多様化を考慮したモデル化を行っている。 本年度の研究として、有価証券報告書が有する非構造化データから暗黙的なリスクを抽出し、グラフニューラルネットワークを用いて因果関係をネットワークとして表現することによるリスク予測の実験と報告を行った。進化するビジネス環境において、リスク要因の範囲は極めて広範であり、公開されている財務情報開示の中でビジネスに関連するリスクをすべて把握することは困難とされる。エッジの分類に着目し、リスク連鎖グラフのエッジに適切なラベルを提案した。さらに、異種グラフにおける従来のエッジ分類とエッジ型分類の性能差を精査した。これは本研究課題において、企業データの言語処理手法の確立を実現するひとつである。同時に、研究領域における問空間と解空間の理解をするための、言語処理モデルと分類手法の開発を実施している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
産業に着目しリスクの因果関係をネットワークとして抽出するためのモデルについて検証を実施した。 大規模言語モデルによる書誌情報分析が本研究において一定程度有意義であるため、今後より詳細について研究を行っていく予定であ る。
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今後の研究の推進方策 |
人工知能の研究領域を対象に問空間と解空間の理解のため、problem sentenceとsolution sentenceを抽出するモデルの構築ならびに、その構造化を実施していく。研究領域において何が課題であるかを特定し、更に時系列で表現することを目指す。これを応用し、科学、技術、産業における問と解の関係性をモデル化していく事を考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた分析及び発表のスケジュールに変更が生じた。全体計画に大きな影響はないと判断しており、残りの研究機関での適切な執行が予定される。
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