研究課題/領域番号 |
23K01511
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高田 仁 九州大学, 経済学研究院, 教授 (70363314)
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研究分担者 |
平井 康之 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (10336084)
松隈 浩之 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (60372760)
碇 邦生 九州大学, 経済学研究院, 講師 (80818782)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | デザイン経営 / デザイン思考 / 協同 |
研究実績の概要 |
1.デザイン経営への取り組みに関する企業事例調査・・・デザイン経営に積極的に取り組んでいる複数企業を対象に事例調査を行った。このうち、大手2社については、デザイン思考のプロセスを経営戦略や業務プロセスに落とし込んで効果的に普及を図っており、そのためには、トップのリーダーシップが不可欠であることが示唆された。また、普及過程で、デザイン人材と非デザイン人材の効果的な協同に際して、心理的安全性を確保することが極めて重要であることに加え、経営層に対して取り組みの効果を定量的に提示することも重要であることが明らかとなった。 2.教育プログラムにおける実験的取り組み・・・本学ビジネススクール、芸術工学府、アントレプレナーシップセンターが連携した合同ゼミ(DBEs)で、デザイン人材と非デザイン人材からなるチームによる価値創造演習を実施した。プログラム終了後のアンケート調査から、チームにデザイン人材が含まれることで多様な視点が得られるとともに、専門性を活かしたアイデア出しの面でアウトプット創出に貢献していた。一方で、異なるバックグラウンドの人材が能力を発揮するためには、心理的安全性の確保や適切なコミュニケーション・ルールの構築が鍵となることも把握できた。 また、フィンランドの研究者を含めた教育プログラム「グローバルPBLプログラム」を実施し、ソサエタル・デザインをテーマにデザイン人材と非デザイン人材を含むチームで演習を行った。上記DBEsと同様に、協同の結果、多様な視点をもたらすことが確認できた。 当該年度のDBEs内で実施した受講者アンケートの分析結果を、2024年3月に開催された日本マーケティング学会のデザイン思考研究会で発表したほか、その他研究成果を情報処理学会で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
海外の事例調査の一部を行うことができなかったが、それ以外はほぼ順調に推移している。
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今後の研究の推進方策 |
前年度に未実施であった海外事例調査を行う。また、前年度にひき続いてビジネススクール、芸術工学府、アントレプレナーシップセンターが連携した合同ゼミ(DBEs)で、デザイン人材を含むチームによる価値創造演習を実施し、Trading Zoneの概念やEffectuationの論理や価値創造プロセスの観点から、受講者の学習効果や協同の効果を促進するための要因を明らかにする。 リーダーシップや組織行動の観点からチーム内の協同のあり方について研究を強化するため、当該分野の専門家を研究分担者に加えることとした。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度に予定していた海外事例調査の一部について、現地での調査受入環境が整わなかったことで、翌年度に延期せざるを得ないこととなった。令和6年度に本海外事例調査を実施予定である。
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