研究課題/領域番号 |
23K01526
|
研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
中野 幹久 京都産業大学, 経営学部, 教授 (70351690)
|
研究分担者 |
松山 一紀 同志社大学, 社会学部, 教授 (80351691)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
キーワード | サプライチェーン・マネジメント / サプライチェーン統合 / サプライチェーン行動 / サプライチェーン・フィロソフィー |
研究実績の概要 |
サプライチェーンにおける個人レベルの行動研究において、2023年度は交付申請書の研究方法の通り、モデルの試作に関する研究活動を行った。 第一に、文献調査にもとづいて、従来からの組織レベルの因果関係に、個人レベルの因果関係を加えた、マルチレベルの概念モデルを開発した。第二に、そのモデルの妥当性を検証するとともに、モデルに関わる新たな知見を得るために、企業・実務家へのヒアリングを実施した。企業へのヒアリングは9社(食品4社、飲料2社、化粧品1社、電子部品1社、食品トレー1社)、実務家へのヒアリングは4名に行った。さらに、研究協力者にもヒアリングや打ち合わせを通じて、専門知識の提供を受けた。第三に、それらの調査結果を踏まえて、個人レベルの因果関係を検証するための測定尺度を開発した。モデルは、先行変数の「組織コミットメント」、媒介変数の「サプライチェーン・フィロソフィー」、行動変数の「サプライチェーン行動」、結果変数の「ワーク・エンゲイジメント」から構成される。組織コミットメント、サプライチェーン行動、ワーク・エンゲイジメントについては、文献調査にもとづいて尺度を設定した。サプライチェーン・フィロソフィーについては、文献調査およびオンラインモニターを有する調査会社に委託して実施した自由記述調査(回収数:300)にもとづいて、新たに尺度を開発した。 上記の過程で、研究分担者との議論を目的とした打ち合わせを4回行った。また、上記の研究成果をまとめた論文1本を国内学術誌に掲載した。打ち合わせやヒアリングについては、対面とオンラインを併用した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度の初めに立てた研究計画通りに進んでいる。特に、2年目にアンケート調査を実施する準備が整った。
|
今後の研究の推進方策 |
2年目は予定通り、試作したモデルのテスト・改良を行う。モデルのテストについては、交付申請書では特定企業で実施することを予定していたが、一般性を確保するために、オンラインモニターによるWebアンケートでの実施に変更することを検討している。
|
次年度使用額が生じた理由 |
情報収集を目的とした国内学会への参加を実施しなかったため、その分が余り、使い切ることができなかった。上記のWebアンケートを実施するにあたって、調査会社への委託費としての使用を計画している。
|