研究課題/領域番号 |
23K01577
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研究機関 | 駒澤大学 |
研究代表者 |
大田 康博 駒澤大学, 経営学部, 教授 (90299321)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | テキスタイル産業 / 技術 / 伝統工芸 / 中小企業 / 刷り込み |
研究実績の概要 |
本研究では、主にテキスタイル産業を事例に、旧技術ユーザーの存続・発展の可能性を検討しようとするものである。今年度は、研究期間の初年度に該当するため、関連研究史(繊維・衣服産業史、組織論、技術論、中小企業論など)の検討を行いながら、旧技術ユーザーや旧技術ユーザーが活動する地域でのフィールドワークやインタビューを徐々に開始した。その対象は、例えば、山梨、京都、福岡、東京などのテキスタイル関係者・地域であった。 その中間的な成果の一部は、日本繊維製品消費科学会第3回サステナブルファッション研究委員会企画講演会における招待講演(2024年3月14日。共立女子大学にて)として発表している。論題は「小さな「作り手」と創る持続可能な社会-テキスタイルとファッションを身近なものにする-」であった。このほか、テキスタイル企業のネットワーキングに関するアクションリサーチ的な研究成果として、「地域を越えた実践者のコミュニティを創るーメンバーの学習と協働を刺激する『テキスタイル産地ネットワーク』ー」を中小企業研究センター年報(2023年度)に発表した。 実績として公表されたものではないが、2024年6月12日には繊維学会年次大会・研究発表会(会場:タワーホール船掘)で招待講演を行い、研究成果の一部を披露する機会を頂くことになっている(論題: 「衣生活の持続可能性と中小テキスタイル企業ー業態・業種・地域を超える取り組みは何を意味しているのかー」)。また、国際学会(European Group for Organization Studies)での発表を申し込み、アクセプトされた。これは、福岡県の久留米絣織元に関する事例研究であり、7月にミラノ・ビコッカ大学で開催される学会で発表される予定である。2023年度には、こうした研究実績のための準備を進めることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究史の整理、フィールドワークやインタビューを進めつつ、国際学会での発表準備ができ、応募した学会での発表が認められたため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、関連研究史の整理、フィールドワークやインタビューを進めながら、研究成果の論文等での発表を準備したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
大規模なフィールドワークや国際学会での発表ができなかったため。2024年度は、こうした活動ができると考えている。
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