研究課題/領域番号 |
23K01644
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研究機関 | 流通科学大学 |
研究代表者 |
羽藤 雅彦 流通科学大学, 商学部, 教授 (50756640)
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研究分担者 |
上元 亘 京都産業大学, 経営学部, 准教授 (50759595)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | コミュニティ感覚 / ブランド / 消費者行動 / マーケティング / ブランドとの結びつき / コミュニティ / 消費者の結びつき / ブランド・リレーションシップ |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、コミュニティ感覚に注目し、その概念の独自性や測定手法、さらにはそれを規定する先行要因、成果変数を明らかにすることである。令和5年度には、コミュニティ感覚に関するレビューを中心に行った。その結果、コミュニティ感覚にはいくつかの類似概念 (社会関係資本やコミュニティブランド・トライバリズム、コミュニティとの同一化) が存在するため、それらの概念との違いを明確にする必要があることが明らかになった。レビューでは各概念に関する研究を網羅的に整理し、コミュニティ感覚の独自性を検討している。令和6年度には、レビューを通じて明らかになったコミュニティ感覚の独自性を論文にまとめ、発表する予定である。 コミュニティ感覚に関するレビューと並行し、コミュニティ感覚が消費者に及ぼす影響に注目した研究も行い、日本消費者行動研究学会にて発表している。そこでは、ビデオゲームをプレイする消費者に注目し、同一のゲームをプレイする消費者たちはコミュニティ感覚を醸成する傾向があることを明らかにしている。さらに、そこで醸成されたコミュニティ感覚はゲームのプレイ頻度には影響しないが関連商品の購買には影響することを明らかにしている。また、ビデオゲームにはネットワーク外部性が働くが、外部性が働く場合そうでない場合よりも、関連購買を行いやすい傾向があることを検証した。次年度は、本研究で検討した事項についてより深く検討していき、学会報告・論文発表に向けて研究を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度に実施したレビューは順調に進んでいる。令和6年度の学会報告も決まっており、論文化も進めている。
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今後の研究の推進方策 |
コミュニティ感覚が消費者に及ぼす負の影響に注目した研究を5月の学会にて報告する。そこで気がついた点を分析や解釈に反映させながら論文化していくことを目指す。また、議論の頑健性をより高めるためにも複数回の実験を行いたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
打ち合わせや研究会がオンライン開催になったことで、旅費の使用が想定より少なかった。また、本年度は実験やアンケート調査を複数回行う予定のため、調査費として使用する。
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