• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2024 年度 実施状況報告書

大都市圏郊外の社会的孤立とコミュニティ・ウェルビーイング:都市の持続可能性

研究課題

研究課題/領域番号 23K01769
研究機関名古屋大学

研究代表者

河村 則行  名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (30234131)

研究分担者 木田 勇輔  椙山女学園大学, 情報社会学部, 准教授 (70760734)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード社会的孤立 / コミュニティ・ウェルビーイング / 重層的支援体制 / 生活支援・見守り活動
研究実績の概要

本研究の目的は、社会的孤立の問題が顕在化しつつある名古屋都市圏の郊外地域を対象に、社会的孤立のリクが高まる要因と、コミュニティによる生活支援活動が活発な地域とそうでない地域との差が生ずる要因を分析し、都市の持続可能性に向けた条件を明らかにすることである。本年度は、以下の4点について調査・分析を行った。
第一に、社会的孤立に関する理論の先行研究を検討した。その結果、社会的孤立のリスクを低減するためには、コミュニティにおいて「集まる場所」となる社会的インフラが存在していること、また、専門職と住民の間で見守り支援のネットワークが構築されていることが重要であることが確認された。
第二に、社会的孤立や8050問題など、制度の狭間にある人々を支援する重層的支援体制について、名古屋市緑区、東海市、大府市、半田市、豊明市の自治体や社会福祉協議会へのヒアリングを実施した。個別支援はうまく機能しているものの、地域づくりや多機関の連携が課題となっていることが明らかになった。
第三に、地域メッシュを単位として名古屋郊外地域の社会地図を作成し、ひとり親世帯割合、単独高齢者割合、外国人比率などが高い社会的不利地域を特定した。社会的不利な人々が集積する社会的孤立のリスクの高い地区として、公営住宅やURなどの集合住宅のある地区に着目し、その自治会長などのキーパーソンにヒアリングを行った。その結果、コミュニティセンターや集会所での日本語教室の開催、子ども食堂の運営など、地域活動の活発さに差があることが判明した。
第四に、「住民主体の生活支援サービス」や見守り活動を継続的に実施している地域として豊明市の桶狭間区を選び、キーパーソンへのヒアリングを行った。また、地域サロンの参加状況やその効果、生活上の困りごと、ソーシャルサポート、地域のつながりなどについて住民向けのアンケート調査を実施した。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

2024年度は、各自治体の重層的支援体制についてインタビュー調査を実施し、その現状と課題を明らかにした。また、公営住宅など社会的孤立のリスクが高い地区でフィールド調査を行い、自治会長や民生委員などのキーパーソンへのヒアリングを通じて、多機関・専門職の連携など地域づくりの課題を把握した。
さらに、コミュニティによる生活支援・見守り活動が活発な地域として豊明市桶狭間地区を選定し、住民を対象に、地域サロンの参加状況やその効果、生活上の困りごと、ソーシャルサポート、地域のつながりなどについて質問紙調査を実施した。その結果、住民の多様な生活ニーズに関する貴重なデータを収集することができた。
これらの調査結果を踏まえ、当初の研究計画に沿って研究は概ね順調に進捗している。

今後の研究の推進方策

今後の研究方針として、以下の3点に取り組む。
第一に、昨年度に引き続き、名古屋南部の郊外自治体における重層的支援体制について、各自治体および社会福祉協議会へのヒアリングを実施する。また、公営住宅など社会的孤立のリスクが高い地区においてフィールド調査を行い、自治会長や民生委員などのキーパーソンへのヒアリングを通じて、重層的支援事業や地域づくりの実態と課題を明らかにする。
第二に、社会的孤立のリスクが高く、見守り・生活支援活動を行っている地区を新たに1カ所選定し、地域サロンの参加状況やその効果、生活上の困りごと、ソーシャルサポート、地域のつながりについて住民向けアンケート調査を実施する。得られたデータは、昨年度の調査結果と比較分析を行う。
第三に、社会的孤立の問題が顕在化しつつある名古屋都市圏の郊外地域を対象に、社会的孤立のリスクが高まる要因と、コミュニティによる生活支援活動が活発な地域とそうでない地域との差が生じる要因を分析し、地域福祉政策への提言を含めた報告書を作成する。

次年度使用額が生じた理由

2024年度に、社会的孤立のリスクが高い地域において住民向けアンケート調査を実施する予定であったが、調査対象地との関係により実施できなかった。そのため、2025年度に調査を実施するために予算を繰り越した。

URL: 

公開日: 2025-12-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi