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2023 年度 実施状況報告書

東アジアの民主化運動とフェミニズムに関する比較実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K01782
研究機関早稲田大学

研究代表者

熱田 敬子  早稲田大学, 文学学術院, その他(招聘研究員) (20612071)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
キーワード民主化運動 / フェミニズム / ジェンダー / セクシュアリティ
研究実績の概要

2023年度は継続的に研究会を行い、中国の#MeToo運動の当事者、日本軍性暴力被害者についてのドキュメンタリー映画の監督などに話題提供を依頼し、今後の研究の展開の土台を作った。
年度末には、インターセクショナル・フェミニズム研究プロジェクト、東京大学大学院教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センターなどと共催して、国際シンポジウム「ギグワーカーとジェンダー、セクシュアリティ~バリアの回避と権利保障」を開催した。香港、韓国、日本のそれぞれの専門家を招き、女性やセクシュアル・マイノリティの労働者とプラットフォーム労働者の運動について聞いた。
香港、韓国ではプラットフォーム労働者たちの労働運動が盛んとなっており、その中でジェンダーの視点が使用者側、労働運動側共に不可欠になっている。女性の活躍といった一件フェミニズム的に見える語彙が、「柔軟な働き方」を通じた自己実現をアピールし、不安定なプラットフォーム労働に労働者をひきつけることに貢献する一方、従来の労働市場の中で周辺化されてきた女性やセクシュアル・マイノリティたちにとって、実際にその「柔軟」さが魅力と映っている現実も確認された。
さらに、プラットフォーム労働組合といった労働者側の新たな対抗運動も生まれており、女性労働者たちはその取り組みにおいて重要な役割を果たしている。 民主化運動とフェミニズムの関係を考える上で労働は重要な要素であり、シンポジウムでは最新の状況を共有していただくことができた。これら研究会と国際シンポジウムを通じ、民主化運動とフェミニズムの関係を研究するためのネットワーキングを行い、今後調査可能な日本、海外の機関や個人とアポイントを取ることができた。
また、2回の国際会議で研究成果を報告した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今後の研究調査につながるアポイントを取り、ネットワーキング、ラポールの形成を順調に進めることができた。
同時進行で公開研究会や国際シンポジウムを行い、成果を広く社会に還元することができた。

今後の研究の推進方策

次年度以降も引き続き調査を行いつつ、他の研究プロジェクトと連携して公開研究会、シンポジウム、ワークショップを開催する。こうした研究活動の中で、さらなる調査対象との関係性を形成する。

次年度使用額が生じた理由

年度末にシンポジウムを開催し、見込みで確保していた謝金が実際の額よりも少し多かったため。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件)

  • [雑誌論文] ポスト#MeTooに考える組織・運動・社会と性暴力 : 女性=普遍的な被害者という想定を超えて2023

    • 著者名/発表者名
      熱田敬子
    • 雑誌名

      部落解放

      巻: 839 ページ: 4-13

  • [学会発表] 消除社會運動中的無償工作2023

    • 著者名/発表者名
      ATSUTA Keiko
    • 学会等名
      Labor Movements in East Asia: Mobilizing Against Inequality Amid Political Change
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Though she knew she would not win the lawsuit-The judicial fight of survivors of Japanese military sexual slavery and Wartime sexual violence in China-2023

    • 著者名/発表者名
      ATSUTA Keiko
    • 学会等名
      APWLD Regional Convening on Militarism & Peace
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2024-12-25  

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